どうもHOSHです。
弊ブログは一応自転車ブログなんですが、趣味でランニングもやっている関係でランニングのカテゴリもそれなりにあります。
ランニングは自転車に比べ、準備も簡単で気軽にはじめられるのが魅力。
しかし、いざ「速くなりたい!」「長く走りたい!」と思っても、どうやって練習したらいいのか分からない方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』という世界的に有名なランニングのトレーニング本をご紹介。
この本では、
- ランニングに対する心構え
- トレーニングに対する考え方
- VDOTを使ったレベルに応じたトレーニングメニュー
などについて知ることが出来るので、「これからランニングをはじめたい」「マラソンを完走してみたい」方には非常に参考になると思います。
ダニエルズのランニング・フォーミュラとは
『ダニエルズのランニング・フォーミュラ』とは、指導者であり運動生理学者でもあるジャック・ダニエルズによるランニング能力向上のためのトレーニング本です。
Runners World誌が選ぶ「最高のトレーニング本」と称されているこの本は世界中のランナーに愛され、出版から改訂が繰り返されており今回紹介するのは第3版目。
写真はごくわずかで、それ以外はほとんどが文章と表・グラフで構成され、A4サイズにトータル239ページとかなりのボリューム。
全15章からなる章仕立てになっており、基本的に各章が前の章を土台として積み上げられる形で構成されています。
- 成功の必須要素
- トレーニングの原理とランニング技術
- 有酸素性作業能とトレーニングのプロフィール
- トレーニングの種類と強度
- VDOT
- シーズントレーニング
- 体力向上のトレーニング
- 高所トレーニング
- 800mのトレーニング
- 1,500mから2マイルまでのトレーニング
- 5kmから10kmまでのトレーニング
- クロスカントリーのトレーニング
- ハーフマラソンのトレーニング
- マラソンのトレーニング
- 休養と補助的トレーニング
1〜2章は、ランニングに対する心構えや、トレーニングに関する基本的な考え方に関する部分。
3章は、かなり専門的な話になるため苦手な方も多そうですが、この本の肝とも言えるVDOTにつながる部分のため一応頭に入れておくのが良いと思います。
4章は、トレーニングの強度を具体的に示してくれ、そのトレーニングの意味などについても。
5章のVDOTはこの本のメインとなる章なので、のちほど説明します。
6章以降はさまざまな目標に対する具体的なトレーニング方法について記載されており、ここで4章と5章の内容が必要となってきます。
この練習の目的は何か?
最初からトレーニング内容について語られるトレーニング本も多い中、この本を開くと最初から文字ばかりで「いいから早くトレーニング内容教えてくれよ、、」と思う方も多いかも。
しかし、この本の中でダニエルズが繰り返し言っているのが、
『ランナーはいかなる時も「この練習の目的は何か」という問いに即座に答えられなければならない』
ということ。
なので、多少まわりくどく感じても序盤の4つの章をしっかりと読み、
- 自分は今何の練習をしているのか?
- この練習をすることで何が成長するのか?
自分でトレーニングの意味と重要性を理解することが何よりも大切です。
休養もトレーニングのうち、怠けることとは違う
レースでもトレーニングでも、無理をしたりやり過ぎたりしてはいけないとダニエルズは繰り返し説いています。
例えば、
- 休養と回復はトレーニングプログラムに欠かせない重要な要素であり、トレーニングを怠けることとは違う
- トレーニングの一環としての休養、トレーニングを怠けることとは対極
- よいときもあれば悪いときもある、調子の悪い時には途中棄権をしてもよい
- ランニングフォームが崩れたと感じたら切り上げる時
というようなことが繰り返し出てきます。
また、『トレーニングの量と強度は4週間は一定にとどめ、身体をある一定の負荷に対応させてから負荷を上げる必要がある』とも。
「今日は調子いいからプラス5キロくらい走ってみようかな♪」とか、ろくにペース管理もしないでいつもより明らかに速いペースで走ってみたり、、。
その結果、翌日膝や股関節が痛くなりしばらく走れない、なんて経験アマチュアランナーなら誰しもあるのではないでしょうか。
身体を壊すと練習が出来ない=速くなれないということに繋がります。
今の自分のレベルを適切に判断し、無茶な走り方をしてはいけないようです。
ランニング方程式VDOTとは?
『常に練習の目的を理解したトレーニング』
『自分のレベルにあった無理のないトレーニング』
じゃあ何を持ってトレーニングの強度や量を決めるのか?といったところで出てくるのが、この本のキモであるVDOTです。
最大酸素摂取量を表すVO2max(この値が大きいほど身体に酸素を多く取り込めるということ)。
そのVの字の上に点を付けた一分間あたりのVO2maxを示す言葉がブイドットオーツーマックスと呼ばれVDOTの語源はここからきています。(実際の意味とは少し違う)
本来であれば、一分間あたりの正確なVO2maxは簡単には計測できませんが、ダニエルズが長年蓄積された膨大なデータを用いてVDOT一覧表というもの作成。
この一覧表には様々な距離に応じたタイムが記載されており、そのタイムを基に現在のVDOTを割り出すことが出来るといった代物です。
自分のVDOTがわかれば、各距離に応じたトレーニング強度も表から導き出されるため、
- 自分が今どのくらいのレベルにいるか
- 自分がどのくらいの強度でトレーニングすべきか
などが、すぐに分かるようになります。
このVDOTを用いて分かった自分の適正な強度で、6章以降のトレーニングメニューをこなしていくというのが、この本の主な使い方になります。
まとめ
かなりざっくりとした説明になってしまいましたが、この本には
- ランニングに対する基本的な心構え
- トレーニングの意味
- トレーニングの種類と強度
- VDOTを使ったトレーニング
といったことが書かれています。
漠然と練習しても、無茶な練習をしても、いつかは速くなると思いますが、VDOTを使えば自分のレベルと速くなるために必要なペースが分かるため、より効率よく練習が出来るはずです。
わたし自身、この本を使って走りはじめて間もないため、効果の程はまだ分かりませんが「今日はどうやって走ろうか?」と悩むことは間違いなくなくなりました。
体力維持のランニングから、ある程度の目標のあるランニングに変えていきたいと感じているならぜひ手にとってみることをお勧めします。