どうもHOSHです。
『札幌トラックバイク日記』なんてブログタイトルなんで、「あいつどうしたかな?」くらいは思っていただけたでしょうか?
HOSHは無事ですよ!
ツイッターやInstagramをフォローしていただいている方には、ほぼ行動が筒抜けだったかもしれませんし、今こうやってブログを更新しているので言うまでもありませんが、、。
このブログの読者さんは北海道内にお住まいの方も、そうじゃない方もいらっしゃると思います。
もちろん震源地付近はいまだに避難所生活をされている方も大勢いると思いますが、今回は『実際にわたしが体験した地震はどうだったか?』という部分だけを記事にしてみたいと思います。
念のため言っておきますが、ほぼわたしの体験記であり備忘録です。
ちなみにわたしが必要を感じたものをまとめた記事はこちら。
わたしが体験した『北海道胆振東部地震』
9月5日(地震前日)
上川町という場所にある現場で作業があったため、9月3日(月)から出張にきていました。
上川町はスキージャンプで有名なあの高梨沙羅選手の出身地で、札幌からは車で約2時間半くらいにある町。
「9月5日の作業が台風21号で中止になるかもしれない」
そんな事ばっかり考えていたものの、上川地方は台風の影響もそれほどなく普通に作業もでき、夕方には宿泊先であった旭川に到着していました。
あまり酒を呑むこともなく普通にご飯を食べて、ブログを書いたり本を読んだり、部屋でダラダラと過ごしていました。
風呂に入ったら目が覚めてしまったので、そのまま布団で携帯をいじってゴロゴロ。
9月6日(地震当日)
全然眠気がこなかったんですが、さすがに寝ないとまずいと思ったのがAM1:30頃。
やっぱりあまり寝付けないと思いながらも、何か夢を見た記憶がうっすら。
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いつの間にか眠りについていたらしい、、、けどなんか揺れてる??
いやめっちゃ揺れてる!!
揺れは大きくなかなか収まらない。
チェックアウトは金曜の予定だったのでホテルの部屋は荒れ放題。
寝ぼけまなこで慌てて服を着て、パソコンくらいカバンにしまおうか、すべての荷物を片付けてしまおうか、考えがまとまらないまま右往左往。
そうこうしている間に揺れは収まりました。
地震後
揺れが収まったので、地震情報をスマホで確認してみると震度6強の文字。
札幌も震度5強だと言うし慌てて妻に連絡を取ったところ無事らしい。
よかった、、。
そこからはツイッターを追っていたんですが、徐々に停電が広がっていき最終的にたしか4時過ぎころに旭川も停電に。
出張先のホテル11階で停電やめて😂
— HOSH (@HOSH_SP) September 5, 2018
ホテルの部屋は11階で、旭川駅前の道路が一望できたんですが、信号はもちろんすべて消えており車が結構な勢いで走っているのが見えました。
やがてホテルのフロントからかなりテンパった様子で全館放送がかかり、とりあえずそのまま待機してくださいとのこと。
おそらくマニュアルどおりだったんでしょうが、その後の対応についてアナウンスがなかったのはちょっといただけないですね。
部屋は非常灯が小さくついていたんですが、それも5時ころには完全に消灯。
そうこうしている間に夜が明けてきました。
なかなか電気も戻らないし、震源からはかなり離れているし、その後の仕事や札幌まで帰ることを考慮して荷物だけまとめて目を閉じました。
目覚めてから
ハッと目をあけると朝の6時半ころ。
結局ホテル側からのアナウンスは何もなし。
通知を切っている職場のライングループからの通知が30件くらいたまっていたので慌てて開くと、各自の安否報告。
遅れてわたしも報告。
念のため客先の担当者に今日の仕事について問い合わせてみるも、電話がつながらない、、。
仕方ないので約束の時間に現場に向かうことに。
同行している出張メンバーにそのことを伝え車まで向かうのにも11階から降りるのが一苦労。
非常階段ではコンビニの袋をさげた観光客とおぼしき方たちと大勢すれ違いました。
フロントに行くと疲弊しきったホテルの従業員の姿が。
朝食サービスのあるホテルだったんですが、ありがたい事にあるものを提供してくれました。
既にパンはなかったので、卵焼きと野菜だけでしたがこの対応には本当に感謝しました。
だっておそらく彼らの家も停電で大変なのに。
どうやら高速は動いているらしいので、高速まで向かう途中で担当者と連絡がつき今日の作業は中止であると告げられました。
それなら現場においてある機材を回収しなければ。
しかし担当者も停電の対応に追われているらしく鍵を事務所で受け取ってから、上川に向かってほしいと言われました。
そこで一旦ホテルに戻りチェックアウトの手続きを。
カードで4泊分支払っており3泊になった分カードの切り直しをお願いすると、電気が戻らないと切り直しも不能らしい、、。
仕方なく4泊分の領収書だけもらうことに。
部屋に荷物を取りに行くにも11階まで往復しなければならず、同行していたメンバーは運動不足でハァハァしていましたね。
市内の様子など
とりあえず信号ない道運転するのが疲れる
— HOSH (@HOSH_SP) September 5, 2018
ホテルをあとにして、まずは客先の事務所に向かったんですが、信号は”ほぼ”ついていませんでした。
しかしこの”ほぼ”というのが厄介で、「あ、ここの信号ついてるー」と思ってスイスイ走ってると次の信号が消えてたりするので、非常に危険。
しかも歩行者や自転車が横断しようとしたりするので、これも厄介。
ただし、信号の消えている交差点で消極的な動きをしているといつまで経っても渡ることが出来ないので、『絶妙な渡るぞ感』をかもし出すことは非常に有効だと感じました。
あとは、細い道から幹線道路に刺さることが難しいので極力大きい道路を選ぶことが重要だと思いました。
とりあえず燃料入れないとまずいので給油待ちの列に
— HOSH (@HOSH_SP) September 6, 2018
事務所で鍵を受け取り、車の燃料が半分ほどだったため念の為給油することに。
停電の影響で営業していないガソリンスタンドがほとんどでしたが、ところどころ営業しているところも。
詳しくはわかりませんが、災害時のためのガソリンスタンドがある様です。
こういったガソリンスタンドを普段から把握しておくことも重要ですね。
なんとか営業しているガソリンスタンドを見つけ並ぶこと約一時間。
20リットルだけの制限でしたが無事に給油を完了し高速道路まで向かいました。
ブリッツェンの車が行ったり来たり
— HOSH (@HOSH_SP) September 6, 2018
今回の地震で中止になったツールド北海道の参加者と思われる車が行ったり来たりしていました。
結局この震災の影響で北海道で予定されていたロードレースはすべて中止。
静かに北海道のロードレースシーズンは幕を閉じたのでした、、。
旭川から上川、そして旭川から札幌へ
信号機が消えている交差点は『絶妙な渡るぞ感』でなるべく大きい道を選ぶという知見を得たので、むしろ普段よりスイスイと市内を走ることができました。
高速道路は平穏そのもの。
停電しているなんて微塵も感じないほど。
無事に現場に到着し機材を回収。
旭川へ鍵を返すために再び戻ることに。
このときで時間は11時半ころ。
奇跡の昼食
途中奇跡的に暖簾のかかったドライブインがあったので思い切って立ち寄りました。
恐る恐る店内に入ると、ラーメンと鍋焼きうどんのみの提供とのこと。
朝から卵焼きしか食べていなかったので迷わずラーメンを注文。
上川で奇跡的に営業していた食堂で昼食
— HOSH (@HOSH_SP) September 6, 2018
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温かい食事をとれる幸せ。
その後、旭川の事務所で鍵を返却し遂に札幌へ向かうことに。
ただいま札幌
道中の高速道路は普段とさほど変わりなく、流れも至って順調。
途中の江別西ICというところから通行止めらしく一般道を走りました。
一般道もさほど混乱した様子もなく流れも特に悪い様子もありませんでした。
ただ、ガソリンスタンドの渋滞がとにかくエグかった。
信じられないほどの列になっていたんですが、待ってるあいだにひと目盛りくらいなくなるんじゃないですかね、、。
そして制限かけられたら何のために並んだの?ってことにもなりそう。
そんな列を横目に会社に向かいました。
無事に到着するとすでに誰もいなかったので脇目もふらずマイカーに乗り込み帰宅。
マイホーム、停電のよる
妻の実家にいた妻と合流。
寝不足ながらも元気そうで一安心。
妻の実家の猫は夜の間の余震であまり眠れなかったらしく爆睡していました。
かわいそうに、、。
そしてマイホームに帰宅。
聞けば電気こそないものの、ガスと水道は普通に使えるとのこと。
仕事で汗だくだったので、一回目の水シャワーを浴びました。
心頭滅却すればなんて言いますが、冷たいものは冷たい。
でも、ツイッターを見ると断水してるマンションもチラホラ見かけたので、それに比べればかなり恵まれていたと思います。
部屋の中を見渡すと風呂やバケツ、チャリ用のボトルに至るまで水をためていてくれた妻。
さらにろうそくも用意してくれていました。(しかしろうそくは地震の際の使用を控えた方がいいそうです)
わたし自身キャンプをしないので、電気がない夜を明るく過ごすための術が欠如していました。
それでも何かあったはず、ということで何かの景品でもらったライトを一工夫してこんな感じに。
そして、チャリ用のUSB充電式のライトを駆使してなんとか夜をしのぎました。
ガスと水道は問題無いものの電気がないため冷蔵庫の冷凍室がヤバいということで、冷凍されていた鶏肉と玉ねぎを炒めたものなどを食べました。
あんまり写ってないですね、、。
ポータブルのラジオすらない我が家。
音楽くらい聞こうと思ったんですが、スマホの充電をもたせるために静かに過ごしました。
モバイルバッテリーだけは色々あったんですが、念のために念のためを重ねて極力使わずに。
なんとなく星を眺めてみたり、外を散歩してみたり、こういう夜もたまにはいいかななんて思ってみたり。
ちなみにスマートフォン依存症のわたしですが、停電のせいか電波もままならず窓際に立つとかすかに増えるアンテナにヤキモキしていたのは言うまでもありません。
9月7日(施しを受ける)
結局早めの就寝。
翌朝起きるとやはり電気は戻っておらず。
電波もあるんだかないんだか、窓際で辛うじてLINEの送受信ができるくらい。
わたしの会社は自宅待機となりましたが、妻の仕事はもしかしたらあるかもしれないと、一応出勤していきました。
やはりスマホの電波がままならないので、珍しく読書したりしつつたまに頑張ってツイッター。
電気戻らんから食材も買えないしナー
パンだけでも探しに行こうかしら— HOSH (@HOSH_SP) September 6, 2018
つぶやいてから近所の大型スーパーに行くと長蛇の列。
どうしたものかと思っていると、ツイートに反応してくれた手稲の先輩がパンを分けてくれるというので、すぐにチャリで出かけました。
到着すると、温かいコーヒーとおやつを振る舞ってくれました涙。
しかもパンだけではなくほかにも食料や追加でモバイルバッテリーとラジオまで貸してくれました。
本当に感謝してもしきれません。
聞けば昨日の16時には電気が戻っていたらしく、ほぼ日常と大差ない生活を送っていたそう。
部屋でテレビを見れることに感動を覚えるなんて。
妻の職場も電気が戻らず仕事にならないため結局帰ってきていました。
その後、帰宅し昼食をとり今度は妻の友人宅にシャワーを浴びに。
わたしは水シャワーでも何とかなったんですが、せっかくなのでお湯シャワーをいただきました。
お湯ってこんなに素晴らしかったんですね、、。
そして灯るあかり
すっかりすっきりして帰宅。
時刻は17時過ぎ。
あたりは徐々に暗くなってきました。
どうやら向かいのマンションの電気は戻ったよう。
なんでここだけと思わなかったわけではありませんが、じきに戻るだろうとぐっと我慢。
友人宅で借りたあかりをセッティングして、夕飯の支度を。
今夜はこんな感じ。
停電してからというもの冷凍庫の魚介類や肉を積極的に消費していったので、なんなら普段より豪華だったかも?
実際痩せると思っていたのに、太った様な気さえします。
食後、昨日より明かりの確保はできていましたが、本を読んだりするには暗いし、互いのカメラロールの写真を見せ合ったりして過ごしていると、、。
パッとあたりが一瞬で明るくなりました!
「戻った!ヒャッホーウ!」
思わず叫んでしまった!
窓から外を眺めると、まだ暗いままの建物があるものの子供達の喜ぶ声などが聞こえてきました。
9月8日(復電後)
翌日は土曜だったため、仕事がなかったので食材を求めて少し離れたスーパーへ。
連日の停電ですっかり冷蔵庫の中がスッカラカンなので。
相変わらず近所の大型スーパーは長蛇の列。
あとで聞くと、並んで入ったものの大したものは残ってなかったそう。
『とりあえず行けば何でもあるだろう』で行動すると無駄に時間を使ってしまいますね。
わたしが行ったスーパーは現金しか使えないスーパーで、パンをくれた先輩から「かなり何でもあるよ」との情報を得ていました。
実際に行ってみると入口に並んでることもなくすんなり店内へ。
店内も不快になるほどの混雑はなくレジに多少並んだくらい。
品物は牛乳と豆腐が手に入らなかった以外は肉をはじめとした生鮮もバッチリ。
さすがに物流も徐々に回復するだろうと、1週間ほどの食材を確保して帰宅。
すっかり日常生活に戻りました。
地震を体験して
いかがだったでしょうか。
ほぼ、わたしの体験したことをトレースしただけの内容でしたが。
こうやって見てみると、わたしの住んでいる札幌市西区は地震で揺れて停電になった以外はそれほど『被災』というレベルではないように感じます。
もちろん断水しているマンションはありましたし、小さな子供のいる世帯やお年寄りの一人暮らしでマンション高層階とかだとかなりきつかったでしょう。
実際わたしの家が停電していた期間は札幌市内でも比較的長い方でしたが、それでも1日半程度でしょうか。
これで水も出ない、ガスも使えないとなれば自前で水を汲みに往復しなければならず、カセットコンロも持っていないので炊事すらままなりません。
いつかはこういった災害に見舞われるかな?とは漠然と思っていましたが、どこか他人事というかリアルにとらえられていない自分がいたような気がします。
普段からキャンプ用品を揃えているチームメイトから言わせると「食材が買いづらかったりはあったけど、別に普通だった」ようです。
キャンプ用のランタンやガスコンロ、水のタンクなどなど、持っているものを考えれば当然ですよね。
その点、自転車以外はインドア派のわたしはまったく備えがなっていませんでした!
もう少しほとぼりが冷めたら徐々にアイテムを買い揃えていこうと思います。
キャンプや自転車の遠征でも使えますし。
札幌市内でも、一部の地域では道路が隆起したり家が傾いてしまったり被害の大きい地域がありますが、わたしの生活はほぼ通常通りになりました。
聞けば「台風からずっと停電してるよ!」という地域や関西の方の台風の被害もまだまだ復旧には程遠いと聞きます。
そういった地域や震源地でいまだ避難所生活を送っている方々が一日も早く日常を取り戻せるように心からお祈り申し上げます。
兎にも角にも、札幌は一部をのぞいてマスコミが連日取り上げるほどには被害は大きくありませんでした。
ただ、『大きな地震は札幌では起きないだろう』みたいに楽観している方が多く、いざとなってバタバタと走り回っていたような気がします。
わたしを含め、今回比較的被害の少なかった事は本当に恵まれた事だと思います。
この幸運を活かして、次いつ起こるとも知れない大きな災害に備えていきたいですね。