どうもHOSHです!
さて今回はお盆トリップの2日目。
ついに羽幌町から船に乗り未知なる島『天売島(てうりとう)』に行きます。
- 羽幌町から船でどれくらい?
- 天売島の交通手段
- おすすめガイドツアー
- 天売島の食事
などについて紹介します。
1日目についてはこちらをどうぞ
まずは羽幌へ
というわけで留萌を後にして天売島行きの船が出る羽幌町へ。
この時本州では台風が猛威をふるっていましたが、
とりあえず雨は降らなそう。
留萌から羽幌までは約50㎞なので約1時間程度の道のり。
日本海側の海岸沿いをそのまま北上していく感じなんですが、
北海道一周なんでしょうかね?
お盆ならではの渋滞もなく快調に進みすんなりと羽幌に到着。
早速フェリーターミナルへ。
普段の混みっぷりは不明ですが、
シャッターの合間からフェリーに載せると思われる荷物が見えまし
調べたことありませんが、プライム会員なら離島も送料無料なのかな?
中に入るとトドのトド太郎君がお出迎え。
ターミナルの中には食堂もあり、ウニを中心とした魚介系のメニューやラーメン、
天売と焼尻のマップなんかも貼ってありましたよ。
天売島行きの船について
羽幌のフェリーターミナルからは焼尻島(やぎしりとう)を経由して天売島に行く便
羽幌のフェリーターミナルからは時期にもよりますが、
- 高速船
- フェリー
が交互に運航されています。
時期によって1日1便から多い時期で6便。
運賃はいずれも4000円程度で、
高速船に乗るには事前に予約が必要なので、
高速船で行く天売島の旅
わたし達が乗る高速船『さんらいなあ2』が港に入ってきました。
座席は全席自由席だったので、「少しでもいい席に!」と思いきちんと並んでいましたが、そんなにあせることもなく無事に窓側の席をゲット。
しぶきがかかるから仕方ないのかもしれませんが、窓はくもり気味。
窓からの景色はあまり期待しないほうがいいかも。
道中の模様
運行中はまあまあ揺れましたが、
30分ほどで焼尻島に到着。
10分ほど停泊して人が出入りします。
窓があまり綺麗ではなく外を見ていても暇だったため、
天気良くて気持ちいい!
これは中にいる必要まったくない!
爽快!
ほとんど船に乗ったことがなく比較出来ませんが、
帽子とか被っていると簡単に飛ばされそうなので注意が必要です。
それにしても天気がよくて本当に気持ちいい!(2回目)
甲板には椅子は無いのでゆっくりはできませんが、
やがて前方に天売島の姿が!
天気もまったく問題なさそう!
ついに、上陸します!
天売島について簡単に解説
北海道羽幌町(はぼろちょう)から、27km沖合の日本海に浮かぶ天売島。北海道本島に面した東海岸を人が居住地として、高さ100m以上の断崖が続く西海岸を8種類100万羽の海鳥が3月から8月にかけて繁殖地として利用します。100万羽と300人が周囲12kmの陸地で共に暮らす奇跡の島、それが天売島です。
面積5.50km2、周囲約12km、人口は317人(平成29年3月現在)
引用した文章からもわかるとおり、天売島は非常に小さな島。
海鳥の天敵となるキツネやテンがいないため海鳥の楽園ということで、世界中のバードウォッチャー的にはかなりメジャーな島の様です。
繁殖地としては世界一を誇る約80万羽の『ウトウ』という海鳥が夕方一斉に巣へ帰る『ウトウの帰巣』が有名で、それを目当てに訪れる方も多いそうです。
残念ながら『ウトウの帰巣』が見られるのは5月〜7月。
またいつか見にきたいものです。
海鳥についてはわたしが説明するよりも、下の動画がとてもよくまとまっていたので興味がある方はぜひご覧ください。
天売観光スタート
念のためフェリーターミナルで帰りの高速船を予約しておきました。
フェリーターミナル付近は、お土産屋さんや売店が軒を連ねており、古民家カフェなんかも。
自転車をレンタルしよう
天売島は一周約12㎞しかない非常に小さい島なので、
今回はガイド付きのツアーにも申し込んであるので、
自転車の貸し出しを行なっているお店は2軒あり、いずれもフェーリーターミナルからすぐの場所にあります。
『和光丸』さんと、
『レンタルおろろん』さん。
今回は『レンタルおろろん』さんで電動アシスト自転車を借りてみました。
ママチャリ乗ったのなんていつぶり?
自然と笑みがこぼれちゃいます。
「いやいや、一応サイクリストだし?電動アシストとか必要ないんだけど笑」くらいのマインドでしたが。
坂に差し掛かったので、試しにアシストのスイッチをONに。
すると、一呼吸遅れて確かな動力が駆動部に伝達されてきます!
「、、、?!なにこれめっちゃ進む、、」
こんなに古い見た目なのに異次元の登坂能力。
そりゃ町中でおばちゃんのママチャリが涼しい顔で坂を登っていくわけだ。
妻もかなり楽しかったようで、こんな具合。
これはe-Bikeが注目されるのも納得できます。
軽いフォトセッションを挟みつつ散策開始。
自転車での散策は黒崎海岸と呼ばれる海岸くらいまで。
というのも、その先の赤岩と呼ばれる場所へは急激な登りかつ道が狭くなるため。
さらに赤岩を過ぎると一方通行になり、自転車の逆走ももちろん禁止なので、一周するしかなくなります。
風もほとんどなく本当に良い天気。
どこまで行っても海と海鳥以外は何もないけれど、ゆったりと流れる時間がそこにはありました。
別に何も面白いことはなかったんですが、妻と2人でずっと笑ってたな~。
いい休日です。
昼食は『炭火海鮮 番屋』で
食事ができるお店は3軒ほど。
ウニを食べるということ以外どこで食べようか決めていませんでしたが、自転車で散策している途中で気になったお店に入ってみることにしました。
『炭火海鮮 番屋』というお店。
漁師さんが営んでいるお店らしく、新鮮な魚介を炭火で焼いて食べることができるお店。
私たちが入店した時には屋外の席は日陰になっているところは満席。
屋内の席も半分くらいが埋まっていました。
ウニを食べない妻が注文した海鮮丼がこちら。
魚介にうるさい妻も納得の内容だったよう。
付いてきた松前漬けはなんとウニ入りだったので、わたしがおいしくいただきました~。
わたしは海鮮焼きにミニうに丼がセットになったものを注文。
ウニ、ホタテ、ツブ2匹、イカ、コマイ2匹。
2人でシェアしながらいただきました。
焼き方についてはお店の方が丁寧に教えてくれるので心配なし。
焼きウニというのは生まれてはじめて食べましたが、軽く火を通すことで甘みが増します!
これは贅沢な食べ方。
そしてセットのミニうに丼。
お世辞抜きにこれまで食べたウニの中で一番おいしかった!
なんでも、天売島では昆布が良く育つそうなんですが、お近く利尻島の昆布がメジャー過ぎてあまり盛んに昆布漁は行われていないそう。
このため、豊富な昆布をウニがたくさん食べてしっかり育つので、おいしいウニが食べれるんだとか。
これにはかなり納得。
天売島にきたらウニは絶対に食べるべき!
炭火海鮮 番屋
〒078-3953 北海道苫前郡羽幌町大字天売弁天68
01648-3-5714
天売島一周ガイドツアー
腹ごなしも済ませると、予約してあったガイドツアーの集合時間が近づいてきました。
ガイドツアーについては、定員に達していなければ飛び込みでも参加できそうですが、行くことが決まっているのであれば事前に電話予約しておいたほうがベターだと思います。
ガイドツアーの内容についてはこちら。
早朝から船でガッツリみたいなツアーもありますが、今回は日帰りだったため『天売島基本ガイドコース』というツアーを申し込みました。
このツアーは、人が住んでいる海岸とは反対側にある海鳥繁殖地の断崖をガイドしてくれるツアー。
- 赤岩展望台
- 海鳥観察舎
- 観音岬
- その他のスポット
といった、スポットをガイドが運転する車でまわる約1時間半で2,900円のツアー。
おそらくレンタカーを借りて一周するくらいなら、送迎付きで解説も聞けるこのツアーはかなりお得だと思います。
フェリーターミナルではフェリーが到着するタイミングでガイドさんがプラカードを持って立っているので、予約名を告げれば車に案内してくれます。(直接『海の宇宙館』へ向かってもOK』)
参加者がそろうとまずは『海の宇宙館』へ向けて出発します。
車は送迎用のハイエースで冷房は動いていましたが、エアコンガスの関係でしょうか余り涼しくありませんでした、、。
海の宇宙館
ガイドツアーの出発地点になっている『海の宇宙館』という場所。
ネイチャーセンターの様な感じで、海鳥や天売島に関する様々な展示がされており、お土産の購入もできます。
ここで簡単なブリーフィング。
- 天売島に住んでいる海鳥の種類
- 渡ってくる海鳥の数や時期
- 絶滅危惧種であるオロロン鳥(ウミガラス)
などについて簡単にレクチャーを受けました。
目的地までの道中、
- 天売島の人口が約300人でみんな顔見知りであること
- 床屋さんが2軒あること
- 秋田犬が一匹しかいないこと
などなど、天売島豆知識をユーモアを交えて説明してくれたのがとても良かったです!
ほかにも拾いきれないほどの小ネタを喋ってくれましたが、ネタバレになりそうなのでこのくらいで。
ちなみに今回ガイドしてくれた方は小柄な女性でしたが、かなり楽しいガイドさんでした。
黒崎海岸
最初の目的地はさきほど自転車でも訪れた『黒崎海岸』。
ここでは遠くの岩場にいる鳥を双眼鏡で見せてくれたりしました。
上の写真にも鳥が写っていますが見えるでしょうか?
確かウミウだったはずですが、うろ覚え、、。
ちなみに鵜飼が川で操る鵜もこのウミウだそうですよ〜。
赤岩展望台
お次は『赤岩展望台』へ。
このあたりに来ると気になるのが、土に空いた無数の穴。
実はこれのひとつひとつが、約80万羽が訪れるといわれるウトウの巣。
しかも毎年きちんと同じ巣に帰ってくるんだとか!
深さは約1~5mほどあるらしくかなりの深さ。
おそらく天売島にはテンやキツネといった海鳥の天敵がいないため、こんな無造作に巣を作ることができるんでしょうね。
本当に驚くほど無数に穴が開いているので、こういったガイドツアーに参加しなければうっかり足を引っ掛けて巣を壊してしまうこともありそう。
しかも天売島にはマムシがたくさんいるそうなので、ガイド無しで観光する際はいろいろと注意が必要です。
展望台へ向かって歩いて行きます。
この海の青さよ。
これが『赤岩展望台』。
標高100m以上の場所に設置された展望台からの眺めは絶景。
ガイドさん曰くここまで風がなく穏やかなことは稀だそうで、最高のタイミングで来れたようです!
若干逆光気味なのが残念ですが、海から突き出した先のとがった岩が『赤岩』です。
写真からは規模がわかりづらいと思いますが、海抜48mの高さがあるそうです。
赤岩近くの断崖の岩の間にはケイマフリという海鳥の巣が、まるで高層マンションのように並んでいるのだとか。
また、同じ断崖の中腹には岩棚があり、オロロン鳥(ウミガラス)の巣もあるそうです。
その昔は何万羽というオロロン鳥がいたそうですが、2002年にはわずか13羽に。
あの手この手で呼び戻し、安心して繁殖してもらうための環境を整えることで、現在は約70羽(うろ覚え)程度にまで回復しているそうです。
既に子育てを終え渡って行ってしまったため、残念ながらその姿を拝むことはできませんでした。
海鳥観察舎
次に向かったのは『海鳥観察舎』という場所。
ここは島の最高点に近接しており、海鳥観測の中心ポイントに位置しているそうです。
車から1キロ弱くらい歩く必要がありますが、両サイドにある草むらはやはりウトウの巣だらけ!
そしてここにはマムシが多いそうです。
小屋の内部の写真を撮影していませんでしたが、無料の望遠鏡が設置されており、断崖で活動する海鳥の様子がかなりはっきりと確認できます。
観音崎展望台
最後の目的地は『観音崎展望台』。
ここからは、さきほどの『海鳥観察舎』がある辺りの断崖や天気によっては利尻富士もくっきり見えます。
この日は天気がよかったんですが、残念ながら利尻富士は拝めず。
その代わり?焼尻島はかなりはっきり見えました。
山肌が土砂崩れでハートマークに見えるスポットは緑に覆われすぎて、ただの緑に。
時期によってはこんな具合に見えるそうです。
その後は、予定になかった森林の中を車で走ってくれました。
写真はありませんが、かなり密集した細い木がたくさんはえていました。
なんでも、その昔ニシン漁が盛んだったときに、小屋を立てたりするために島の木をかなり切ってしまったらしく、徐々に水不足になってしまったのだとか。
それで慌てて木を植えまくって今に至るそうですが、なかなか森の手入れまでには手が回ってないそうです。
森林のガイドが終わり、ツアーは終了。
たった一時間半でしたが、天売島をぐるっと一周知ることができるお得なツアーでした!
そして帰りの高速船に乗り、札幌へと戻りました。
旅を終えて
かなりの思いつき旅で、正直「天売島なんてわざわざ行っても何もすることなさそう」くらいに最初は思っていました。
しかし、何もないからこそ短い時間でも非常にゆったりと過ごすことができましたし、人の暖かさにも触れることができたような気がします。
また、小さい島だからこそ、『気を切りすぎたら水が不足する』とか『キツネがいないから海鳥の天国』とか自然というか生態系のようなものを身近に感じることができました。
食の部分でいえば、美しい海が育む昆布を食べて育ったウニは絶対に食べたほうがいいですし、これからもずっと守っていってほしいですね!
未体験の部分でいえば、ウトウの帰巣だけはいつか必ず見たいと思います。
また、キャンプ場もあったりするので、バイクパッキングで乗り込んでくるというのもありかも?
きっとさぞかし星空が綺麗でしょうし、実はシーカヤックなんかもできるそうなので、意外に?見どころはまだまだありそう。
ただのわたしの旅行記なんか誰が興味あるかわかりませんが、道内旅行の行き先に困ったらぜひ参考にしてみてください。
ではまた!